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親世代の抱っこ人形

手足が取れそうなので治してほしい
との依頼だ、40年ほど前に購入したと云う身長50~60cmの上等な人形で、お子さんに使わせたいとの事だ。
ゴム系の顔や手足が布製の本体部分と糸で縫い合わされているが、布に傷み、ほつれがあり各パーツとの接合が危うい状態で、頭は完全に取れてしまう。
本体部分の布を全てほどいてから同じ様に、かたどりして縫製し直せば完璧だが、おそらく体の部位によって内臓物であるゴムや綿などの量や大きさ、硬さや形状などを変えている筈だ。少々乱暴に扱っても体形が崩れないのはそのためだろう。内臓を取り出し分解したら再現は難しいので今般はなるべく現状を維持する事にした。
着せ替え人形のように頻繁に着替えるわけではないと思うので、ほつれたり穴の開いた部分だけを新しい布で包み込むように補修する事にした・・・・が思いのほか難しい。プラスチックなど硬いおもちゃと異なり、動けばよい、形が整えば良い、音がすれば良い、というものではなさそうだ。腕や足の硬さや曲がりやすさなどで、抱っこの感じが全く違ってしまう。

まずは足から始めた。胴体をつなぐ部分の詰め物が不足していたのでパンヤを補充したが容量が多すぎると上手に“お座り”が出来ない。腕も同様だ、詰め物が多すぎると“かかし”の様で全くさまにならない。量と素材の選択が難しい。首部も然りだ、少ないと乳児の頭のようにグダグダで安定が悪く、反対に多すぎると硬くて抱っこ人形としては好ましくない。試行錯誤をしたが元の状態がわからないので程々のところで妥協することにした。オリジナル部分とは色合が異なってしまったが、赤ちゃん用の下着をはかせて隠してもらおう・・・・・・。
しかし見方によっては夏服か下着を着ているように見えるからおかしい。

写真は左から修理前、修理後、修理後の着衣姿である。
修理前 修理後 着衣

今回は、おもちゃ病院開催中であるにもかかわらず、うっかり留守にしてお客様に迷惑をかけてしまったので、お詫びの意味を含めお引き受けしたが、継ぎ接ぎ時間ではあるが2週間程かかってしまい、ボランティアとしては荷が重い。
当院ホームページの“修理をお断りするおもちゃ”の範疇だが、無理をしたため、お客様にも多大な迷惑を掛けてしまった。
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